大人になって何年経っても、高校生の頃の感受性のままのような気がしてしまう。あの頃楽しかったこと、傷ついたこと、退屈だったこと、そのすべてがすごく臨場感を持って自分の中に存在しているように思ってしまう。だけどそれは勘違いだ。そんなわけがない。私はちゃんと成長していて、経験していて、進んでいて、生きているから。あの頃の喜びや痛みをそのまままるごと抱えているなんて、そんなことはない。 ◆山内マリコ『さみしくなったら名前を呼んで』 https://amzn.to/4eVAWHC 『さみしくなったら名前を呼んで』は、女性を主人公にした山内マリコさんの短篇集。ブスと呼ばれ続けた女、年上男に翻弄される女子高…