現棟の玄関にあるこたつでくつろぐ大本英晶さん。寮生の要望で裁判官らが寮内を見学した時、裁判官が唯一質問したのが、こたつを指さして「これは何ですか」だった、と笑う=京都市左京区で2023年11月16日、山崎一輝撮影 現存する国内最古の学生寮とされる、京都大学「吉田寮」(京都市左京区)。大学側が1913年建設の「現棟」に住む寮生らに明け渡しを求めた訴訟で京都地裁は16日、大半の寮生に明け渡しの必要がないと判断した。寮生が守ろうとしてきた「営み」とは何なのか。彼らの暮らしを見つめ、吉田寮への思いを聞いた。 【吉田寮の内部】台所、貼られたメモ、落書き… 経済や性別などさまざまな格差、差別が存在する日本…