小さな雪片が風に舞い、白い世界が広がっている。 まるで、ぼくたちはそこで眠っているようだった。 こどもたちが集まってきた。 ぼくたちを集めて丸める。 最初は小さな丸。次は少し大きな丸。 そして最後はぼくたちを持ち上げる。 こどもたちは何かを話しながら どこかへ楽しそうに向かっていった。 しばらくしたら戻ってきた。 ひとりのこどもは、数本の木を握りしめている。 ひとりのこどもは、数個の石をもっている。 ひとりのこどもは、バケツを持っている。 そしてそれらを、ぼくたちにくっつける。 「出来た!」 ぼくたちは魂を宿ったようだった。 嬉しい瞬間だ。 こどもたちもまた、嬉しそうだ。 その姿が周りの雪景色…