私は愛も知らずに、空襲で死ぬのでしょうか――? 二階堂ふみ、長谷川博己出演『この国の空』予告編 - YouTube これは反戦映画にはなってない。しかしおもしろかった。 たとえば今のテレビ番組を見ればすぐわかるが、 善悪美醜も喜怒哀楽もすべてが ふやけたイミテーションだ。それに対し、苛烈な戦時下では、イミテーションの存在余地は無くなり、善悪美醜も喜怒哀楽もすべてがいや応なく本性剥き出しになる。 その非日常のヴィジョンは平時の人間を強く惹きつける。 製作者の意図はどうあれ、そういうことを描いた作品になってるとおもう。 その意味で反戦映画ではない。 坂口安吾「堕落論」に、こうある。 …昭和二十年の…