『さむがりやのサンタ』/レイモンド・ブリッグズ/訳・すがはらひろくに/福音館書店/1974年刊 何歳までサンタクロースを信じていたか、みたいな話になると、どうも困ってしまう。私には、サンタクロースが架空の人物だと知ってショックを受けた覚えがない。たぶん小学校に入る前だったと思う、ピンポンとチャイムが鳴って玄関に出てみると、あの格好をした人が立っていた。すぐに近所の子ども会の「ささきのおっちゃん」だとわかって、ホッとした。知ってる人だったからホッとしたのだ。「サンタクロースを信じている子ども」だったら、ガッカリしたんじゃないだろうか。 そもそも、”ママがサンタにキスをした”というクリスマスソング…