少し前に、図書館で見つけた絵本、山崎優子さんの「しずかなみずうみ」。森の向こうの、もっと遠くの山の静かな湖でボートを漕いでいく子ども。ゆっくり流れる時間を感じるような絵本。深みのある絵、さりげない"しかけ"もあっておもしろい。物語と同時に進んでいく、明暗のグラデーションがきれい。記憶が記憶を呼んで、しばし昔にタイムスリップ。いつか山で見た星空。亡くなった祖母の家の近くの川でゆれてた小さな魚たち。それこそ湖に泳いでいた鴨の群れ。湖で乗ったボートで、父がオールで掻いた水の重み。夏に走り回った森の温度。田舎で育ったこともあるが、わりと自然に触れてきたように思う。子ども時代は自然の中で遊ぶのはそれなり…