3すくみの関係にある3手を用いて勝敗を決めるゲーム。
日本で「じゃんけん」という場合、グー、チョキ、パー、の3すくみを使うものを指す。
グーはチョキに、チョキはパーに、パーはグーに勝つ。
この3すくみの関係は、一般にグーを石、チョキを鋏、パーを紙に模したものとして説明される。
グー、チョキ、パーの3つの手は、いずれも基本的に人間の手を使って作る。右手と左手、どちらを使うかは自由である。
海外にも、これら以外の3手によるじゃんけんがある。
じゃんけんの参加者は、3種の手からひとつを選び、場に提示する。その際、手を出すタイミングを揃えるためにかけ声がかけられる。
じゃんけんのかけ声は「じゃんけんぽん」もしくは「じゃんけんぽい」が一般的。地方によってじゃんけんの掛け声はさまざまあり、例えば広島では「じっけった」、愛知では「いんちゃんし」などと言ったりする。
「じゃんけんぽん」の前に、「最初はグー」とつけることもある。
全員が同じ手を出した場合、あるいは3つの手が場にすべて出された場合は「あいこ」となり、勝負はやり直しとなる。再勝負の際には「あいこでしょ」とかけ声を出してタイミングを整える。
原理的にはランダムに勝負が決まるはずだが、心理的な影響のためにじゃんけんに強い人と弱い人が存在するのも事実である。
また、手を出すタイミングを意図的にずらし、他人がどの手を出すか知ってから自分の手を出すことを「後出し」という。じゃんけんにおける後出しはルール違反であり勝負は無効、再勝負となる。
このことから、議論がある程度進んでから、議論そのものの前提を変えるような情報を出すことを「後出しじゃんけん」と呼ぶ。
どの手を出せば勝つかは、基本的にはランダムである。それでも、できる限り勝率を高めるために、どの手を出すかを決める方法がいくつかある。
じゃんけんゲームの本質は、人の心の動きを相互に予測し合うゲームであるというところにある。
この点で、単にサイコロなどのランダム発生器を用いて勝敗を決める"偶然ゲーム"とは異なる。
しかるに、じゃんけんゲームにおいても、プレーヤのうち誰かが完全ランダム戦略を用いると、偶然ゲームと全く同じ勝敗結果になってしまう。
そこで、じゃんけん的なるモノを、偶然ゲームから区別する実質的な基準を考えるべきであるが、プレーヤー間に次のような共通認識が成立しているかどうかという基準で判断できる。
以上をまとめれば、「みんなでじゃんけんすることは楽しい」という共通認識を言う。
かかる共通認識が成立している場合、プレーヤが完全ランダム戦略を用いようとする動機は効果的に低減されることになる。