人間力というのはどんな権威あるブランドや金よりも、人を魅了し生き方を変える力を持っている。 例えばこの本の編集者である澤田氏も、寺脇氏に「説得」された一人だ。高校時代、学校や授業のあり方に大きな疑問を抱き、上京して単身、文部省に乗り込み、「担当者に会わせろ」と息巻いた少年。彼は担当者として出てきた寺脇氏の熱い教育論や、彼の人間臭い兄貴分ぶりにガツンときて、「将来はこの人の本を出すために編集者になろう」と決意した。 そして中卒という肩書で扶桑社に入り、念願どおり、こうして寺脇氏の本を担当するに至った。なんだかできすぎていてウソっぽいが、脚色ゼロの実話である。(寺脇研『それでも、ゆとり教育は間違っ…