たばこと塩の博物館で開催されている「たばこ屋大百科」展から、今回は「たばこ自働販売機」にフォーカスすることにした。 1888年(明治21)に俵谷高七が特許出願した自販機は日本初の自動販売機といわれ、たばこを主に想定したものでした。専売局は小売人も自販機を設置できるよう制度を整えましたが、すぐには普及しませんでした。その後、大正後期には、鉄道切符や袋菓子などの自販機が登場、昭和前期になると、たばこの自販機も駅などに設置され、徐々に広がり始めました。設置台数が一挙に伸びるのは1970年代からです。高度成長を経て人びとの生活リズムが変わり、早朝、深夜、休日にもたばこを買いたいという消費者が増えたこと…