僧祐「序」(2) しかれども みち だいなれば しん かたく こえ たかければ わ すくなし 然れども、道大なれば信難く、声高ければ和寡し。 しかし、〔仏の〕真理(道)が偉大であればあるほど、信じることは難しくなり、〔仏の〕名声が高ければ高いほど、共存はありえなくなる。 しゅみ しゅんにして らんぷう おこり ほうぞう つんで おんぞく しょうず 須弥(1)俊にして藍風起り、宝蔵積んで怨族生ず。 須弥山は厳しくそびえ立っているから、暴風がつねに吹き荒れ、宝物庫には財宝が山のように積まれているから、盗賊がつねにつけ狙う。 【須弥】須弥山(しゅみせん)。仏教の宇宙観において、世界の中心にあるとされ…