論理的に思考するにはどうしたら良いか、ということが書かれている本ではありません。 むしろ逆で、思考が自ずから論理である、と読み取れます。 鍵となるのは「言語」、あるいは「言語規則」。 記号論理学の手法を骨太に駆使して鮮やかに「思考」と「論理」の関係性が明示されるテキスト。 元々は放送大学の教材として書かれたもの。1986年に刊行、98年に『大森荘蔵著作集7』(岩波書店)に収録。2015年、筑摩書房が文庫化。 教科書の一種だから、わかりやすく端的に説明しようとする著者の姿勢が反映されています。 といっても、酒を飲みながらぼんやり読んでいたら話が全く頭に入ってきません。 特に記号論理学による説明部…