ちょうど遅めの朝食を済ませ、 くつろいでいたときだった。私は、左手に日課としている コーヒーカップを持ち、 あさのニュースや天気予報の 解説を見ていた。救急車が家の前の道路を 行き来していて、サイレンの音が、 人手のない静かな道いっぱいに 広がり家々から反射 して大きく響きわたった。探している患者の家が わからなかったのだろう。この間に病状が急変しないと いいのにと患者の親族に成り代わって、 他人事でない気持ちに一瞬だが そうなった。それから時間が過ぎていった。庭に目をむけると、いつもより 今日は、生き物が庭に舞い来ていて、 あげ羽蝶、モンシロチョウや鳥も やってきたが、しばらく時間が 経つう…