2010年秋デビュー予定の山形産米新品種。
最終候補7点について実施した県民投票(2008年12月19日―2009年1月22日)の結果、1万9594票が寄せられ、1位は「山形97号」(4621票)、2位は「出羽穂の香」(4060票)、3位は「つや姫」(3285票)となり、この上位3点に絞り込んで選考。
「つや姫」は、新品種の外観や食味など商品特性を表し、女性的なイメージと分かりやすさで『特に女性の評価が高い』―と評価。さらに、同コミュニケーション部会が東京・玉川高島屋で行った3点へのアンケートで120人のうち36%の人が「つや姫」に投票し、女性に高い人気があったことなどを踏まえ、「首都圏の大消費地の消費者の好みや他県への作付け拡大など、生産と消費の両面から最もふさわしい」と報告した。
「山形97号」については、山形の米ということが明確で県民がなじんでいると評価。一方、粒の大きさや白さなど『商品特性が分からない』ほか、全国へ作付けを拡大した場合に『山形の地域名は他県の生産・販売が困難となる可能性がある』―などの意見を付帯した。また、「出羽穂の香」は栃木県産コシヒカリの商品名に「穂の香」がすでに使用され、「山形産の『穂の香』」と誤解される―とした。
これを踏まえ、実施本部会議では「つや姫」と「山形97号」の2点について意見を交わした。委員からは「県民投票のトップであり、名称に生産地の名前があるとピンとくる」「つや姫は、ひとめぼれなどの中に埋没する」など97号を推す意見があった。
一方、つや姫には「ブランドコンセプトと一致する。東北にとって歴史に残る米であり、日本の米全体の姫君としてアピールできる」と評価が多かった。
最終的に吉村知事とブランド戦略会議委員長の大泉一貫宮城大事業構想学部教授が協議し、「つや姫」に決定した。
荘内日報社より