一条真也です。『ケアの時代「負の感情」とのつき合い方』鎌田東二著(淡交社)を読みました。著者から献本していただいた本です。自然や人為がもたらす災害や、大切な人との死別などで、人の心は傷つけられてきました。宗教や芸術は、人類が悲しみや痛みに立ち向かってきた「ケア」の集積と捉えることができます。本書ではこうした視点から、痛ましい出来事・経験がもたらす怒りや悲しみなどの「負の感情」とのつき合い方を、宗教、芸術、伝統文化から探ります。版元は、茶道に関する出版で有名です。本書は平仮名が多用されており、これまでの著者の本とはちょっと印象が違いました。さまざまな「負の感情」を抱えながら生きていかなければな…