科学は虚しい営みだ。人間の理性と悟性の限界を試みるこの行為には、満たされることのない空腹感と行き止まりというゴールが伴う。人間は自分たちの非力さを知るために、少なくない費用を投じて科学するのだ。 人間はなぜ、動物のように生きられないのだろうか。彼らは科学しない。自然や自己をありのままに受け入れて、一切の研究を放棄する。そこには、世界への宗教的な賛美が、無条件に込められているように感じられる。 科学者でも神の存在を信じているという人はいるだろう。しかし、彼は現時点で人間の理解が及ばないものを暫定的に神としているか、慣習や教義に対する合理的判断に基づいて、その神を頂点とする宗教を信じていると見せか…