時は平安──京の都でも一、二を争う名門貴族の娘である瑠璃姫は十六歳。初恋の相手・吉野君の面影を胸に抱いて独身主義を貫く決心をしていた。だが、世間体を気にする父親は、結婚適齢期をとっくに過ぎた娘にうるさく結婚を勧めてくる。ついにある夜、父親の陰謀によって権少将と無理やり結婚させられることに!?絶体絶命の危機を救ってくれたのは、筒井筒の仲である高彬だったが。
氷室冴子の小説シリーズ。番外編を含む全10巻(コバルト文庫)。
80年代後半ブームとなり、山内直実・作画で漫画化、富田靖子・主演でTVドラマ化もされている。