※以下、ネタバレを含みます。 『のび太の恐竜』は、冒険の映画というより、責任の映画である 1980年公開の『ドラえもん のび太の恐竜』は、映画ドラえもんの第1作であり、1975年の短編「のび太の恐竜」をもとに大長編化・映画化された作品である。シリーズの出発点として語られることが多いが、この作品の価値は、単に最初の一本だったことにとどまらない。ここではすでに、のちの映画ドラえもんを支える重要な型が、かなり明瞭なかたちで現れている。つまり、日常のささやかな出来事が遠い世界へつながり、その果てで主人公が、単なる勝敗ではない感情の重さを引き受ける、という型である。 この映画の中心にあるのは、恐竜の迫力…