はじめてのスピノザ

たいへん有意義な本でした。 「武器としての 土着思考」 青木真兵 東洋経済新報社 「土着思考」って何だ？ この本のタイトルを見て、なんだかちょっとぎょっとした。 「土着」という言葉に、私はあまり良い印象を持ってこなかったから。なんとなく泥臭さを感じる単語なのである。 「土着」とは、その土地にずっと住み着いているとか、ずっと以前からもともとある、継承されていること、そういった意味に捉えるのがふつうかな、と思う。 なんならいちばん引き剥がしたい、ねちっとした「しがらみ」みたいなものを想像する。 そういった「土着」的事々に縛られて、窮屈だったり、自分の何かを諦めたり、親切を装った干渉に嫌な思いをした…

8月に読んだ本、記憶が薄れてくる前にせめてリストアップだ。。。 ブログでメモしたやつ メモの配架がもう一個のココと別館ブログとでバラバラだけども！ 読んだ読んでないの境界線は実に曖昧なものだ - STAR SHIP☆星読み航海図 読んでいない本について堂々と語る方法／ピエール・バイヤール／ちくま学芸文庫 読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫) 作者:ピエール・バイヤール,大浦康介 筑摩書房 Amazon なにがなんだーワンダー仮面！（って、なんだっけ？なんの記憶？） - ことばのおもしろさ研究所 センス・オブ・ワンダー／森田真生／筑摩書房 センス・オブ・ワンダー 作者:レイチ…

記事の内容 この記事では、学問としての「倫理・正義・自由・政治」論を学ぶための本を紹介します。 私もまだまだ勉強中の分野です。ですので、ゆったり読書を楽しんでいます。 幅が広く、しっかりと線引きをできるような分野ではないので、いろいろな本を混ぜています。専門外の分野なので、新書などの入門書が多めです。 それでは目次をどうぞ！ 本の一覧がざっと見れます。 記事の内容 このブログ全体のガイドライン 倫理学、正義論、自由論 正義の教室 倫理学入門 アリストテレスから生成技術、AIまで 「倫理の問題」とは何か メタ倫理学から考える AI倫理 人工知能は「責任」をとれるのか 哲学ディベート ＜倫理＞を＜…

はじめに スピノザ 自由へのエチカを読んだ。 アリストテレスとかソクラテスとか、ストア派の哲学など古い時代の哲学に興味が強くそそられていたのでそちらばかり読んでいたが、比較的最近(といっても17世紀の人ではあるが)の人の哲学に触れたが、これはこれで興味深かった。著者の國分先生の文体が読みやすく、サクサクと読むことができたのでよかった。 はじめてのスピノザ 自由へのエチカ (講談社現代新書)作者:國分功一郎講談社Amazon tl;dr: 善悪は個々人の活動能力を増減させるもので判断される。自由は、自分自身が行為の原因となることを意味し、他者の力による影響を受ける場合は自由ではないとされるが完全…

2024年の上半期に読んでよかった本たちです。 去年のものはこちら↓ www.raccasa.com www.raccasa.com 「スピノザ 人間の自由の哲学」 嘘を嘘と見抜ける人にしてくれるのが哲学 人間に「哲学するな」と言っても無理 「はじめてのスピノザ 自由へのエチカ」 スピノザ的賢者のあり方 スピノザが陽キャすぎる 「暇と退屈の倫理学」 ”暇な時間”すらも経済活動の一端を担わされるディストピア 人類の知恵すらも消費社会に注がれる燃料にされて、いつか尽きるのかもね 「心はこうして創られる 「即興する脳」の心理学」 マインドイズフラット 「モンテーニュ―『エセー』の魅力」 誰かのためで…

今週読んだ本。久々のハードカバーで小説！ スピノザの診察室 作者:夏川 草介 水鈴社 Amazon ドラマになりそう・・・？ 登場人物のキャラ像、京都の町並みの描写、医療現場のやりとり、読みながら医療ドラマを見てる気分。 最近「スピノザ」が気になってたからこのタイトルが目についたんだろうね！図書館ぶらぶらして手を伸ばした先に触れた本。 （こういうぶらぶらの出会いがあるのが、フィジカルな本を巡るおもしろさ！！） さてこのお話の主人公は京都の小さな病院に勤務する消化器内科のお医者さん。もともとは医療技術の最先端、大学病院に所属していた天才ドクターなんだけど、それを辞めて町医者に。 大学病院で受け持…

いつも通り起きる。 体調はずいぶんすっきりした。 雨。 食事の準備と洗濯。 オリーブと虹の玉の苗を鉢に植え替える。 オリーブの鉢にはミントの種も蒔いた。 2階の鉢植えを配置換え。 掃除。 郵便物を仕分け。 はじめてのスピノザ、暇と退屈の倫理学、ヴァン・ゴッホの蜃気楼が届く。 読むのが楽しみ。 昼 蒸し野菜とウィンナー ソイのわさび醤油漬け 舞茸ごはん 夜 トントロ イカげそのバターしょうゆ炒め 舞茸ごはん 食後のコーヒーを淹れて、ティラミスを食べる。 ほっとひと息。 雨が上がって入道雲が出てきた。 急な夏空を眺めながら、郵便局まではがきを出しに行く。 PC作業。 暇と退屈の倫理学を少し読む。 …

自己分析も兼ねて。随時更新 Tier表 S（これを抜かしては人生史が成立しなくなる級のバイブル） ・将棋、将棋AI、研究ブログ（小五～現在） →①システム化思考→哲学・思想・批評→柄谷『探究』「形式化の諸問題」、九段理江、内海健のASD論→（破綻）→脱システム化（浅田『構造と力』、郡司『天然知能』、木村敏、岡田利規） →②決断主義・ネオリベ・社会ダーウィニズム→『ゼロ想』、福本『カイジ』『涯』、『fate/stay night』→創作、佐藤友哉、園子温、『花束みたいな恋をした』、新人賞主義的葛藤vsフィッシャー『資本主義リアリズム』、原田『実存的貧困とは何か』→（破綻）→共同性的転回（木村敏）…

2024年3月中に買った本の金額、簡単な本の内容、購入動機のメモ。 Kindle Unlimited 月額980円 「みどりいせき」大田ステファニー歓人（集英社）1870円 「暇と退屈の論理学」國分功一郎（新潮社）880円 「ここはすべての夜明けまえ」間宮改衣（早川書房）1430円 「おぱんちゅうさぎ」可哀想に！（KADOKAWA）1210円 「Live Your Adventure. 冒険を生きろ」OZworld（KADOKAWA）1760円 Kindle Unlimited 月額980円 （ちなみに読んだ本は↓↓↓。） 書く習慣 自分と人生が変わるいちばん大切な文章力 作者:いしかわゆき …

買ったのはここ。 a-sue.hatenablog.com スピノザ哲学って全く知らなかったけど、これは面白かった。 形態ではなく生態で分けるとか、神は無限ですべては神の一部とか、考え方がだいぶ違ってて、でもそっちの方が納得いく感じがする。 神の一部という考え方が、生物といっても構成しているのは素粒子のスピンにすぎないと考える量子論的な考え方に通じる物があって、それだ！という感じ。 スピノザについての他の本も読みたい。はじめてのスピノザ 自由へのエチカ (講談社現代新書)作者:國分功一郎講談社Amazon

買ったのはここ。 a-sue.hatenablog.com 読み始めたら面白くて一気に読了。専門用語もよく勉強してて、石山蓮華さんの電線愛の深さがよくわかる。 いや、そう書くと上からだな。 電線は日頃から割と見てる方だし好きだと思ってるけど、それを遙かに超える電線愛が凄い。 読んでる時にはもっといろんなことを思ってた気がするんだけど、最後の方飲みながら読んでたから記憶があやしい。 アニメに出てくる電線のこと、特撮の電線のこと、練馬区立博物館で2021年に開催されたという電線絵画展のこと、いろんな情報もたっぷりで読み応えがあった。 こねくとの石山蓮華さんって、面白い。 今読んでる『はじめてのスピ…

1月に読んだ本まとめです 「本のある空間採集: 個人書店・私設図書館・ブックカフェの寸法」 「スピノザ 人間の自由の哲学」 「はじめてのスピノザ 自由へのエチカ」 「目的への抵抗」 「本のある空間採集: 個人書店・私設図書館・ブックカフェの寸法」 本のある空間採集: 個人書店・私設図書館・ブックカフェの寸法 作者:政木 哲也 学芸出版社 Amazon 全国の個人書店などの店内を訪問し、実寸して図面に起こした画集のような本。あまりにツボすぎて我慢できずに買ってしまいました。アイソメトリック図が好きで……。 紹介されているなかでは中国・四国地方の書店には行ったことのあるところもあるし、ずっと行って…