お盆のある日、深夜23時過ぎ 家の外から「ブオーンブオーン」と車のエンジン音が聞こえてきた。 この時間、周囲で車の音がするのも珍しいくらいマジもんの「閑静な住宅街」であるこの町内。 単なるエンジン音ではなく、明らかに4000rpmは発生しているであろうエンジンの轟音。 なんだろう? そう思いながらも抑えきれぬ排出欲の処理のため私はトイレに立った。トイレに立つという表現を使ってはいるが、座りションである(どうでもいい)。 用を足している最中もその轟音はやまず、むしろひどくなる一方だ。 たまりかねて玄関の扉を開け外の様子をうかがう。 一台のタクシーが我が家から7メートルの位置で不自然な挙動を繰り返…