昭和のリアル⁉ 「ばあちゃんがいた居酒屋」(120号) 絵画部の展示会場。右下に「ばあちゃん―」の作品 趣味の絵画の腕を上げている知人が出品する国展の招待状を送ってくれた。会期が閉じる前日の5月11日、妻と一緒に東京・六本木の国立新美術館に出向いた。 国展は国画会が主催する、日本最大級の公募展。絵画、版画、彫刻、工芸、写真の5部門があり、絵画部門は約600点が展示されているという。 受付にあった出品者リストで彼の作品を展示する区画を確かめ、入り口付近の大作鑑賞はそこそこに歩を進めた。 彼の絵は3年間見てきた。画題は一貫して子ども時代の生活の1シーンで、中心にはいつも「ばあちゃん」がいる。今回の…