日本中で語りつがれている昔話。いくつかのお話のバージョンがあるようです。 いろんな作品を読み比べてみるのも面白いかもしれません。 茶釜に化けたタヌキは、お寺で千人のお茶会で、窯のお湯をついでは、 どんどん湧き水のようにお湯が沸きあがり、それはまろやかで美味しいお茶だと 評判になりました。和尚さんもこの茶釜をえらく気に入っていましたが、 あるひ和尚さんが一服しようと戻ってくると、なんと茶釜からしっぽがはえ、 足がはえ、手が出て、タヌキが躍っていました。 これは化け物だと和尚さんは声を上げると、お坊さんたちが次々に集まります。 その瞬間茶釜はまた元のとおりに。 和尚さんは気味が悪くなり、その茶釜を…