心が乾いているわと思うと、まずは重松清。疲れている時、だるい時は重松清の本に限る。 読後感はいつも爽快だしキュンとしてしまうし。 爽やかなタイトルと思って手に取ったのだけど、震災(東日本大震災)にまつわるそれぞれのショートストーリーがまとめられていた。 どの話も涙が出そうになる。 目を滲ませながらページをたぐっていた。 震災からすでに10年以上の歳月が経過していて、あの時のあの緊迫感や恐怖は薄れていたけど、当事者の方々の喪失の大きさとか痛みの深さみたいなものは実は月日が過ぎてからの方が濃くなっていくんだなと思う。 最初は「無事かどうか」が最大関心事だっただろうけども、復興に向けてのそれぞれのあ…