『完訳グリム童話集(二)金田鬼一訳』その55 『めっけ鳥〈KHM51〉』 【あらすじ(要約)】 昔、山林の番人がいました。狩りに森に入ると、喚く声が聞こえました。その声は小さい子供のようでした。声のする方へ行ってみたら、木の高いところに子供が座っていました。これは、母親が子供と木の下で寝込んでいたのを鷲か何かが膝にいる子供を見つけ、さらってこの木の上に置いたのです。 山番は子供を降ろし、家に連れて帰り、レンぼうと一緒に育ててやろうと考えました。 子供二人は大きくなりました。木の上で見つけた子は、鳥がさらってきたので、「めっけ鳥」と名がつきました。めっけ鳥とレンぼうは、大の仲良しでした。 山番の…