小樽の喫茶店で行われている高齢者の読書会を舞台にした小説。 喫茶シトロンは、オーナーが離婚の慰謝料を元手にアレしてコレして経営しているが、再婚して函館に転居することになったため、甥っ子の安田(やっくん)を雇われマスターとして招聘する。 安田は文学の新人賞を受賞したことのある作家経験者だが、あることがきっかけで書けなくなっており、心に腫瘤を抱えている。そして、「坂の途中で本を読む会」の世話係として関わるうちに彼も変化していくのだった。共感性羞恥とか、嫌なことをひきずるとか、どうも自分と共通点があって思い入れしてしまう。 メンバーの面々のキャラが立っており、なかなかに魅力的だ。地方局の人気アナウン…