半藤一利『それからの海舟』(ちくま文庫)を読了。 江戸っ子の「歴史探偵」・半藤一利の勝海舟に対する贔屓の書。 それからの海舟 (ちくま文庫) 作者:半藤 一利 筑摩書房 Amazon 「それから」とは、もちろん革命と破壊の行動家・西郷隆盛と勝海舟の会談で決まった無血開城を実行する。 幕府に人材は払底していた。旧幕府の首相・外相・陸相として官軍や外国と対峙しかなかった。 江戸八百八町を火の海にする覚悟と手配、ゲリラ戦の準備という背水の陣。死生の別は天に預けてあるという捨て身。尺進あれど寸退なしの気概。敗軍でありながら、正々堂々の論陣と恫喝を交えた啖呵。 事前に薩長に肩入れをしていた英国のパークス…