Aurelius Augustinus 紀元4世紀(354年生〜430没)のキリスト教ラテン教父。 青年時代、マニ教を信仰するが、後にそれを批判し、カトリック教会の信仰の基礎を作る。 古代の哲学(特にプラトンの思想)をキリスト教に取り入れた。異教・異端との論争も有名。 著書『告白』『神の国』『三位一体』『自由意思論』『創世記注解』『詩篇注解』 後世のキリスト教形成に大きな影響を与えた。
「時とはなにか」についてアウグスティヌスは「問われなければ、知っている」 とした。 ゲジゲジか、それともヤスデだったかも昔ばなしのなかで、「どのように移動しているか」と問われて「足の動かしかたがわからなくなってしまった」そうだ。 ここから得られる、統合レベルの教訓はなんだろうか? 「時とはなにか」という問いで、かえって「時が何だか全く理解できなくなり、社会生活に不便をおぼえてしまう」こともあり得るということだ。 そういう生真面目さが哲学の道に通じるということだ。 聖アウグスティヌスは自身の歩みを振り返るときに、時間の問題に遭遇した。 『告白』の第11巻の十五章にある。 時間とはなんであるか。だ…
読んだ本 ジャン・コクトー『ぼく自身あるいは困難な存在』ちくま学芸文庫 (1996) アンドレ・マルロー『人間の条件』新潮文庫 (1971) エマニュエル・レヴィナス『レヴィナス著作集2:哲学コレージュ講演集』法政大学出版局 (2016) 島田裕巳『世界史が苦手な娘に宗教史を教えたら東大に合格した』読書人 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー メモ "散文は舞踊ではない。散文は歩む。そしてその歩み、あるいは歩み方によって、その所属する種族が判明する。頭に荷物をのせて運ぶ、あの住民にふさわしい均衡のように。" P187-188 『ぼく自身あ…
A. アウグスティヌスは、音楽論のなかで、ピタゴラスの音楽哲学を紹介、数学を算術、幾何、音楽、天文学の4つの学問にわけるべきだと述べています。さらに、音楽を正しい抑揚をつけるための科学であると定義しています。
★この記事を読むと、4世紀末に活動したキリスト教の教父アウグスティヌスの自伝的な作品『告白』が読みたくなります。 ★詳細はこちら→『告白 (アウグスティヌス) - Wikipedia』 ★詳細はこちら→『アウグスティヌス - Wikipedia』 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c.scripts.length-2];(b[a].q=b[a].q||[]).push(argume…
400年前後の4世紀から5世紀、西洋では何が起こっていただろうか。ヒエロニムス、アウグスティヌス、エフェソス公会議を取り上げる。次の流れで紹介していく。 ・ヒエロニムス・アウグスティヌス・エフェソス公会議・まとめ ■ヒエロニムス生没年は347年頃~420年。キリスト教の聖職者、神学者。ダルマティア、現在のクロアチアのアドリア海沿岸地域で生まれた。「ウルガータ」訳聖書のほか、多数の著作や書簡を残した。 修辞学、哲学を勉強するためにローマへと留学。ギリシア語を習得、古典の研究に没頭した。 373年ごろ重病にかかったのを起因とし、神学の研究を決意。シリアの砂漠で生活を送りながらヘブライ語を学ぶ。 3…
子どもの頃は「アーメン、そーめん」とかとバカにしていた記憶があるが、英語や世界史(特に西洋)を学ぶと、キリスト教に関する知識は無視できないものになった。それが、ここ15年くらいは、もっと知っておきたい存在になっていた。 たぶん、子どもをカトリック系の幼稚園に送った頃からだと思う。横浜という土地柄なのか、家から一番近い幼稚園はカトリック系だった。二番目も三番目も宗派は違うけど、キリスト教系だったはず。そもそも横浜には自治体運営の幼稚園はなく(たぶん、今もない)、家の位置から考えると、どこかしらのキリスト教系の幼稚園に送るしかなかった(仏教系があったが遠かった)。 キリスト教の核心をよむ NHK出…
アウグスティヌス(354 - 430)は、古代キリスト教の代表的な神学者・哲学者です。 このページでは、アウグスティヌスの思想をわかりやすく解説します。 また、アウグスティヌスの思想を現代社会で生かす方法を紹介します。 アウグスティヌスの思想 アウグスティヌスの思想を現代社会で生かす方法 アウグスティヌスのおすすめ入門書 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); アウグスティヌスの生涯と時代背景 アウグスティヌスの主な思想 神への愛(カリタス) 「神の国」と「地の国」 悪の問題 原罪 実践!アウグスティヌスの思想を現代社会で生かす方法…
アウグスティヌス著作集 第12巻 神の国 2作者:アウグスティヌス教文館Amazon 第6巻から第10巻までを収める。 ここまでが長大な『神の国』の前半。キリスト教への非難に対して反論しようとするものである。 ヴァロやプラトン派、特にポルフュリオスの著作を引きながら、キリスト教の立場から反駁を加える。これらの引用は、本書の他には伝承されておらず、古代の思想史研究にとっても重要な資料となっているらしい。 どうやらアウグスティヌスは異教徒の神々やダイモンたちを否定しているわけではない。それらは存在するであろう。しかし、それらを拝んだからと言って幸福にはならない。それらは神と呼べるものではなく、所謂…
unfreiefreiheit-aot.hatenablog.com 第一に、なぜエレンの過去干渉は過去を改変しないのでしょうか? 第二に、それにもかかわらず、エレンが過去に干渉することには、いったいどんな意味があるのでしょうか? 第一の疑問を、ここでは解き明かしてみましょう。 タイムトラベルと過去への干渉 ところで『進撃』は、タイムスリップや過去干渉モノのフィクションとしては、かなり異色な作品といえます。 なぜなら、過去に干渉できるくせに、過去をまったく改変しないからです。 そういう系の作品はふつう、未来を変えるために過去を操作するものだと相場が決まっているものではないでしょうか。 タイムト…
unfreiefreiheit-aot.hatenablog.com 愛情の関係における自由 逃げることでも、男たちととも戦争に参加することでも、自由になれない奴隷ユミル。 そういうかたちでの解放は、つまり巨人の力をもって(超人間的な)戦士として認められることは、そもそもユミル自身が望んでいなかったように見えます。 ユミルは人間として、そしてなによりも女性として、自由になりたかったのでしょう。 かのじょが結婚式を眺めていたシーンは、そのことを示唆しています。 男性が財産所有者として権力を握る家父長制では、女性は対等な存在とはいえません。 法的にも、社会的にも、男性が優位に立っているのです。 そ…
出会いと思い出 愛することは理解すること 理解することは愛すること 認める心 信じる心 支える心 育てよう 健全育成 愛のスコール ようこそ完全愛情物語へ 安寧愛情物語より 愉快愛情物語と共に 貫く愛心愛情物語 愛好愛情物語を込めて 寄り添う愛嬌愛情物語 ときめく恋愛愛情物語 励まし合う愛 崇高な童心愛情物語 満ちる愛想愛情物語 愛の塊=自然笑顔=笑顔満開 夢体系 水産学磨きをする=農芸化学磨きをする=生命科学磨きをする=児童学磨きをする 経済学磨きをする=音楽磨きをする=商学磨きをする=幼稚園課程磨きをする 教育学磨きをする=地理学磨きをする=国際関係学磨きをする=小学校課程磨きをする 業界…
概要 注意 凡例 本論 もしかして参考? 概要 ライプニッツ『モナドロジー』を読み、自分の考えと共に走り書いてみました。 注意 解説記事のつもりで書いてはいないので、文章の書き方や句読点のつけ方、注釈のつけ方などに関して自分以外の人には読みにくい部分があります。 ライプニッツやモナド論に関しては素人であるため、間違っている部分が散見されると思います。誤りがあったらご指摘いただけると嬉しいです。 ライプニッツ. モナドロジー. 岩波書店, 2019, 248p. を参照にしています。 原則『モナドロジー』の章のみを書いていますが、適宜同書に収録されている『理性に基づく自然と恩寵の原理』『実体の本…
はじめに 難関私立大学の一部で世界史の論述問題が出題されていますが、教科書の内容を時系列に説明できれば答案になる出題が大半です。 そうした中で異彩を放つのが上智大学TEAP方式で、お困りの受験生が多いのか当ブログにアクセスが集中します。 上智大学の一般試験世界史は悪問・難問・奇問のデパートとして悪名高く、『絶対に解けない受験世界史』の常連でしたが、文科省の入試改革にあわせて世界史の出題はTEAP方式の論述のみになりました。 問題は東進の過去問ライブラリーから。上智大学のHPにも問題と出題意図が掲載されます。その時にぶんぶんの解答例が大間違いならコソーリ直します(インチキ)。 解答例はぶんぶんの…
自己開示 訂正可能性の哲学:違和感の正体が覗けて何より FP試験について:だいぶほしい その他のトピックス
アウグスティヌスの生涯と思想 音声では、キリスト教思想に大きな影響を与えたアウグスティヌスの生涯と思想が解説されました。 The audio explained the life and thoughts of Augustine, who had a significant influence on Christian thought. アウグスティヌスは若い頃は放蕩な生活を送っていたが、マニ教を経て最終的にキリスト教に改宗した。 In his youth, Augustine lived a dissolute life, but after being involved with Man…
新プラトン主義の歴史 プラトンの没後、アカデメイア派は数学的思弁に偏るが、やがて懐疑主義へと転換する。その後、プラトン主義が興隆し、キリスト教思想と融合していく。プラトンの思想は古代から中世へと受け継がれていった。 After Plato's death, the Academy became biased towards mathematical speculation, but eventually shifted to skepticism. Later, Platonism flourished and merged with Christian thought. Plato's id…
こんにちは。 今回は時間についてです。 これまで時間については、様々な文脈で語られてきましたが、 ここでは歴史的な転換点となった事を3つご紹介します。 転換点① 現在主義 ~4世紀の宗教から~ 時間について語られた本のうち、最も有名なものの1つ(と思っている)に、 アウグスティヌスの『告白』があります。 これはキリスト教的な本ですが、その中で時間について語られています。この本が出る前まで、時間は運動を用いて説明・考察されていました。 (天体の運動によって時間が測れるなど) アウグスティヌスは、これらを切り離して考察しました。彼の時間論を(かなり)要約すると、 時間には、未来・現在・過去という3…
文亨進様御夫妻の礼拝を中心とした御言選集です。 ■10)2021年6月23日・水曜礼拝「天宙主管の前に自己無意識世界の鬼神を斬れ」 ■文亨進二代王様: こんにちは、食口の皆さん。今日はキングスリポートスタジオで礼拝を行います。皆さんも皆、トモミさん、聖アウグスティヌスの夫人の友美サモニムの為に祈ってください。何日か前に倒れました。真の父母様記念館の中で、面倒をみながら、そこで突然倒れて、血管の血循環がうまく行かず(首に)炎症がおきて、ストレスと何年間かの色々なことと、体重も若干重くて、全体的に健康が良くなかったのですが、今はある程度は安全になられましたが、それでも今日もトモミサモニムを訪問しま…
なぞなぞ:あればあるで困るし、なきゃないで困るもの、な~んだ? 私の場合、自分(自我)を捨てるということ、自我の磔殺(たくさつ)ということは、下の引用文のように主イエスの命令だから、その命令に従わないと救われないから…といった律法主義的なことではなく(0-100思考・白黒思考、脅迫・強迫的ストレス)、自我を捨てないことには現実の自分(自己)の苦しみが続くからです。つまり最もラクになる方法が自我を殺すこと、自我を滅することなのです。主イエスへの熱情的信仰が動機ではなく、自分自身が精神的にラクになりたいということが主たる動機なのです。私はこの本心を誤魔化すことはできません。その本心を隠して敬虔を装…
前回 yuifall.hatenablog.comの続きです。感想ってほどでもない駄文ですけど…。後半は煉獄篇と天国篇にごくさらっと触れてます。
淡い焔ウラジーミル・ナボコフ 著森慎一郎 訳作品社2018年11月20日 初版 第1刷印刷2018年11月25日 初版 第1刷発行PALE FIRE:A Poem in Four Cantos(1962) 先日、 アラスター・グレイの『ラナーク』の日本語版を読んで、訳がいいなぁ、って思った。 megureca.hatenablog.com そして、そんな話をマルチリンガルな友人に話したら、「訳者だれ?」って聞くので、「森慎一郎さん」といったら、「あぁ、有名だよね。彼の翻訳はいい」って。 へぇ、、、、そうだったんだ。有名な翻訳家さんだったんだ。ってことで、森慎一郎さんの翻訳本を図書館で探してみた…
科学的思考法が無条件に前提とされている時代を生きている私たちは、ある本の中で書かれていることの真偽を確かめるためには、その本の外に広がる現実世界の中でその内容が実証されなければ「真」とは言えないという風に考えるのをあたり前としている。しかし、書物でも思想でも、体系を持っているものは何よりもまず、それが整合性を持っていることの方が重要で、体系として矛盾がなければ「真」と考えられる、という考え方の方が実証主義的な判定法よりも思索という行為の歴史の中で長くつづいてきたはずだ。 体系としての整合性を時間をかけて考えずに、事実がそのとおりだからという理由によってある説が「真」とされる考え方は反証の出現を…
日本経済新聞2024年3月16日(土) www.nikkei.com (読んだメモ) ・好奇心は欲望?(それはそうかも) ・自分について考えることについて ハンナ・アーレント『アウグスティヌスの愛の概念』 https://msz.co.jp/book/detail/09022/ 「好奇心」は、世界への従属が言わば習慣化した状態を表わすと同時に、他方「自己自身から」分離して生き、自己自身を回避して生きようとする人間的なものに固有の不確かさと虚(むな)しさを示すものにほかならない。〔中略〕自己自身の前でのこのような逃避に対してアウグスティヌスは『自己探求』se quaerereを対峙させた。 モー…
ホルバインによるエラスムスの肖像画 第7章 ヴェネツィアの印刷業者 エラスムスは『格言集』刊行を実現するため、予定していたローマ行きを一時中止してヴェネツィアに移り住むようになった もともとヴェネツィアは、十五世紀中葉以来、印刷・出版活動のきわめて盛んな街だった。 当時のイタリアは、現在と違って、食事の量が少なかった。エラスムスのような北の人は、食事の量は多かったため、食事の時は自分の部屋で食べるようにしていた。 第8章 ゆっくり急げ 「ゆっくり急げ(Festina lente)」 ローマの皇帝アウグストゥスの座右の銘だと伝えられるが、さらに遡れば「ゆっくり熟慮して、しかる後素早く行動せよ」と…