我々が移動できるのは、地面を踏み込んで返ってくる反力を活用しているからである。 地面を踏んだ時の反力は、陸上競技で走る時も飛ぶ時も、武道で相手に技を掛ける時も、日常生活における手の曲げ伸ばしにも、利用されている。 反力の大きさは、①踏み込む力(自体重/自分の身体の伸展力/姿勢維持力の大小)と②接地面の条件(摩擦力/弾力の大小)で変わって来るし、その反力がうまく活用出来るかどうかは、足元から手指までの伝達姿勢とその姿勢の維持力に左右される。 氷の上では滑って上手に踏めないし、ぬかるみでは十分な反力が返って来ない。姿勢を維持すべき体幹が弱ければ、踏み込んだ瞬間ぐらついて、地面に十分な力を加えられな…