『さらば愛の言葉よ』(ジャン=リュック・ゴダール、2014年) *** 銀座でゴダールを観てきた。3Dである。眼鏡タイプと眼鏡の上からレンズだけ装着するのと二種類あって、レンズタイプは数百円で購入するようになっている。「メガネの上からメガネをかけるのは難儀だな」と思っていたところ杞憂に終わりホッとすると同時に合わせて二千円以上の出費でただでさえ軽い財布がただの布きれと化す。 それでゴダールのこの作品、結論からいうと観てもいいけど観なくてもいいかもしれない。彼のスタイルは既に確立されて久しいから、その発展と変遷をたどるのが観客の主たる興味となるわけだけれど、さてそのスタイルとは世界の梗概を撮るこ…