男性であるとか、女性であるとか、性別に関係なく、抑圧からの解放を描いた映画はとかく胸を打つけれど、これほど高らかに、そして緻密に、女性の気品や知性、熱情や献身を表現されると、観る者はただ圧倒されるほかない。あのカンヌでさえ、パルム・ドールを受賞した女性監督が、わずか一人しかいないという事実。それがいかに豊かな映画体験を奪っているか。この作品を観て映画人は大いに反省すべきだ。 映画『燃ゆる女の肖像』 公式サイト