日銀の異次元緩和終了 脱デフレ効果あったのか(2024年3月21日『北海道新聞』-「社説」) 日銀はきのう、デフレ脱却のため黒田東彦前総裁時代から11年間続けた「異次元の金融緩和」政策を終了した。マイナス金利を解除し17年ぶりの利上げとなる。 目標とした2%の物価上昇が持続可能とみられ、春闘で大手の賃上げも相次ぐことで「賃金と物価の好循環」を確認したという。 市場に委ねるべき長期金利まで日銀が押さえつけ、マネタリーベース(資金供給量)の拡大を図ってきた異例の政策が正常化する。 円安や株高が進み市場は活気づいたが、国は国債頼みで財政規模を膨張させて規律が緩み、家計は改善せず個人消費は停滞した。 …