ギリシャ神話の中には、あまたの美しい乙女が出てきますが、 私が心惹かれるのは、純潔の乙女ダフネです。 キューピットの悪戯で、アポロンにはダフネを恋する金の矢を、ダフネには恋を拒む鉛の矢が射られてしまいます。 アポロンは恋しいダフネをどこまでも追ってきます。 必死に逃げるダフネですが、あわやアポロンに追いつかれそうになった時に、川の神である父親にお願いするのです。 ”お父様!助けて! どうぞ、私の姿を変えて下さい。アポロンのものになるのは嫌です!” そして、ダフネは月桂樹(ローリエ)の木に姿を変えてしまいます。 諦めきれないアポロンは、月桂樹で冠を作って、ダフネを想っていつもかぶっているという悲…