ピエール・モントゥー(Pierre Monteux, 1875 - 1964)は、前世紀を代表するフランス人の指揮者です。若い頃にディアギレフのロシア・バレエ団に所属してタクトを振ったことから、ラヴェルの『ダフニスとクロエ』やストラヴィンスキーの『春の祭典』『ペトルーシュカ』といった名曲の初演を数々こなした「歴史的」な指揮者でした。 ディアギレフの下を去り渡米した後も、メトロポリタン歌劇場の指揮者を経てアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団、ボストン交響楽団、パリ交響楽団、サンフランシスコ交響楽団、ロンドン交響楽団などの常任・主席指揮者を歴任し、後進の指導にも熱心にあたるなど、モントゥーは生…