Aristophanes (BC448-BC385)アリストファネス、アリストパネースの表記揺れ有。古代アテナイの喜劇作家、風刺作家。古代ギリシャ喜劇を生んだ。
『The Peace(平和)』(BC421) アテナイとスパルタとの27年間に渡るペロポネソス戦争(前431-前404)の最中に書かれた、戦争風詩劇 『Lysistrata(女の平和)』 『雲』 ソクラテスを風刺した 『女の議会』
筑摩世界文学大系の第64巻は、古代文学集である。 時代は古代として、地域はどこに焦点が当てられているかというと、ギリシア・ローマだ。 もっとも、こう言ってまず想起されるであろうホメロスは第1巻に収録されており、続く第2巻はギリシア・ローマ古典劇集としてアイスキュロス、ソポクレス、アリストパネスなどの作品を収めている。 その上で敢えて古代文学集なる巻を設けたのは、世界文学大系の名に恥じぬ叢書とすべく、現在――特に我が国では――あまり知られてはいないこの時代・地域の小説と小詩をも紹介しようとの意図に基づくに違いない。 実際これは、他に中世文学集、近代劇集・小説集さらに現代小説集・劇集が設けられ、主…
寝る前に外してからケースに置いているのに、何故眼鏡は毎日これほど汚くなるのだろうか。汚くなるとは、レンズに埃なり脂なりが付着するということだが。目に見えないが(視力も悪いしね?)部屋の中は埃がダンシングしており、脂は瞬きなどで飛散しているということなのだろうか。分からん。ぼんやり本を読んで、一冊読み終わって、読み終わったなあと思った。昨日だったか一昨日だったか、アリストパネスの女の議会を読み返した。文庫がぽろっとあったので。私は身体感覚が悲しいほどに乏しいが、舞踊、演劇、その辺のジャンルに迸る悦びがよく分からん。
★真鯛白湯×甘鯛清湯餡×鶏キーマ★奥地ほうぼく豚のかやくご飯★梨、花オクラのボルサンボル★万願寺唐辛子、パプリカ、茄子のバイマックル炒め☆新物秋刀魚のココナッツ☆丹波鶏せせりのスパイス焼き☆炙りカツオのヒハツ醤油ヅケ☆若鮎のスパイスコンフィ これなんだと思いますか。カレーなんであります。★がひと皿(ワンプレートというのか)に載っていて、☆がトッピング。なんだか居酒屋か小料理で一通り頼んだ感じ。 新開地の日本酒バル『かるむしんかいち』で出会ったかっきーさんの、大阪は天王寺松虫にあるお店『ダラクレ』一周年に遊びに行って、出て来たのがこれ。しかし、現代日本語を操って、この方面、というのはスパイス、カ…
前回書いたように、戦後平和主義運動はマルクス主義と癒着しているがゆえに、マルクス主義諸国(及び、その流れをくむ独裁諸国家)を批判できない、ゆがんだ運動になってしまいました。『死の灰詩集』を批判した鮎川信夫、『「反核」異論』を書いた吉本隆明も、マルクス主義にとらわれている点では同じ井の中の蛙です。 では、マルクス主義との決別という必須の過程を経た後は何をなすべきか。 ここで問題になるのは、太平洋戦争中に大量に書かれた、いわゆる戦争協力文学と、これから(つまり、マルクスとの決別後に)書かれなければならない反戦文学とは、本質的に異なるということです。「戦争ばんざ~い」と書いた同じ手で、「戦争はんた~…
私は伊勢田哲治氏に敬意を払っていますが、それにもかかわらず過去に二度ほど無粋な論争をふっかけたことがあります。詳細は↓ 裏核通その2 人と動物のあるべき関係とは - 核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ (hatenablog.com) そして三度目の無粋な反論をしなければならないようです。すなわち、パシフィズム(絶対平和主義)の立場からの、正戦論批判です。 まず伊勢田論より、正戦論側からの絶対平和主義批判を抜粋します。 ※ グラバーは絶対的パシフィズムについては、人殺しの絶対的な禁止を戦争の文脈にまで拡張するため、立場の単純さと斉一性という点では優れていると評価はする。しかし、どんな大き…
クレしんの『ママとのお約束条項の歌』第43条「ママのおパンツがスケスケであることをよその人に言ってはいけない」そうなんだ。若いな。 久しぶりにギターに触った。市子ちゃんの『宇宙のみなしご』を、試しに英語でYoutubeで検索したら、思った通り海外の方がカバーしてタブ譜を上げてくれていた。さわりだけでも弾けて嬉しい。弦が錆びているので取り替えよう。 市子ちゃんの歌は海外の人にも発音しやすいのかもしれないという発見。 アリストパネス『女の議会』読み終わる。古代ギリシャの生活風景が垣間見れて面白かった。
前々回に書いたことを、別の角度から扱います。評価してくださった方もいることだし。 軍事力で国家の安全を保とうとする安全保障と、軍事力を否定することで平和を得ようとする絶対平和主義は、どうも二者択一の関係にあるように思うのです。 これも前々回で述べた通り、安全保障にはジレンマがつきまといます。こっちが軍事力を増やせば向こうも増やす。そんなことを繰り返していれば、気がつけば飢餓状態恐怖政治の軍事全振り国家が二つできることになります。そうなったら後は戦争あるのみです。何が安全保障でしょうか。 一方の絶対平和主義は絶対安全なのかというと……残念ながら、必ずしもそうとはいえません。まず、絶対平和主義の提…
いまだに(というより戦後八十年近い今だからこそ?)、出来もしない核廃絶より、日本も核兵器を持って核抑止戦略をとったほうが現実的なんじゃないか、というご意見の方はおられるようです。平和主義文学の研究で博士号を取得した身としては、答えなければならないようです。 この際、道徳的な面はいったん置いて、核廃絶と核抑止のどちらが現実的かから考えます。仮に日本がなけなしの国力で核兵器を持ち、核抑止戦略をとったとして(経済再建どころではなくなり、国民は重税と軍の統制にあえぐことになるでしょうが)、それを北朝鮮や中国やロシアが恐れるでしょうか?金正恩や習近平やプーチンが、「参りました。もう日本さまへの挑発行為は…
小津『宗方姉妹』観る。高峰秀子の茶目っ気溢れる演技と突然挟まれる美声ハミングが素晴らしかった。お相手役の上原謙が加山雄三の父親だったり、ちょい役で出ていた堀雄二がコナンのジンの兄貴役の堀之紀さんの父親だったりといった小ネタを知った。 ユイスマンス『さかしま』音読し始める。初めて知る単語や難読語彙にいちいちつっかかって大変。でも面白い。 川端康成『山の音』も読み始める。ユイスマンスのあとで大変舌馴染みがよく感じられた。簡素な表現万歳。 夜読書はアリストテレス『政治学』が終わった(すごい)ので、アリストパネス『女の議会』読み始めている。註釈が大量ですいすい進まないけれど内容が楽しい。男装するために…
はじめに 私たちが民主主義を良いものとし、権威主義を嫌うようになった背景には、歴史的な経緯や教育、文化的な影響が大きく関与しています。この考え方の形成にはいくつかの重要な要因があります。 歴史的背景 1. 戦後の世界秩序: 第二次世界大戦後、アメリカを中心とした民主主義国家とソ連を中心とした共産主義国家の対立(冷戦)が始まりました。この時期、多くの西側諸国は民主主義を掲げ、自由や人権の重要性を強調しました。 2. 民主主義の成功事例: 西ヨーロッパやアメリカ、日本など、多くの民主主義国家が経済的な成功を収め、安定した社会を築いてきたことが、民主主義の優位性を示す一つの証拠とされました。 教育と…
遠い遠い昔、高校生の頃の歴史は日本史だった。なので世界史の知識は皆無に近いかもしれない。ギリシアの列柱、オーダーとかについても、初めて知る言葉ばかりだ。博学な友人は高校が世界史だったからか、オーダーというと「コリント式はアカンサスだっけ」と即座に答えてくれる。自分はというと、ドーリア式、イオニア式、コリント式、「ええと、ええと」と覚束ない。 さてと通信教育の一般教養科目には西洋史なるものがある。試しにとってみたが、テキストは個々の西洋史=通史というより、歴史観の変遷、いわば歴史学についての概説だった。まあそれなら、やはり大昔だけど学生時代にE.H.カーの『歴史とは何か』を愛読していたし、なんと…
全米各地を旅して巡る売れないロック・シンガー,ヘドウィグ.共産主義体制下の東ドイツで男の子ハンセルとして生まれたものの,憧れの国アメリカに渡る際,米兵の男性と結婚するため性転換手術を受け,その不手際で「怒りの1インチ」が股間に残ってしまった彼女.渡米した途端その男性にも去られてしまったヘドウィグは,ロック・スターになる夢を思い起こし,韓国軍兵士の妻たちとバンドを結成する…. プラトン(Plato)『饗宴』におけるアリストパネス(Aristophanes)の譬話「愛の起源」.両性具有のアンドロギュノスが神の逆鱗に触れ「分割」,相互の求めがエロス(愛)となり,エロスは人間本来の姿に戻ろうとする抜き…
今さら感はありますが、当ブログの趣旨について手短に述べてみます。 私(「核通」こと菅原健史)は日本近代文学を専門とする在野の研究者で、特に敗戦前(1945(昭和20)年以前)の反戦文学を研究対象としています。このブログではそれに限らず、戦後日本の反戦文学はもとより、古代中国で人類初の国際平和会議を開いた向戌(しょうじゅつ)、古代ギリシアで『平和』という反戦喜劇を上演したアリストパネスといった、世界各国の平和主義者についても語っています。 現在メインで扱っているのは、村井弦斎(むらいげんさい)という、明治大正期の小説家です。彼は日清戦争・日露戦争の時には軍国主義者だったのですが、第一次世界大戦の…
自らの浅学をいやというほど味わいながら「吾輩」を読む。 吾輩:猫、名前は未だいただいていない。苦沙弥先生。苦沙弥先生夫人。 「酒をもう一杯飲もう」と杯を出す。 「今夜はなかなかあがるのね。もう大分赤くなっていらっしゃいますよ」 「飲むとも。ーー御前世界で一番長い字を知っているか」 「ええ、前の関白太政大臣(さきのかんぱくだじょうだいじん)でしょう」 「それは名前だ。長い字を知っているか」 「字って横文字ですか」 「うん」 「知らないわ、ーー御酒はもういいでしょう、これで御飯になさいな、ねえ」 「いや、まだ飲む。一番長い字を教えてやろうか」 「ええ、そうしたら御飯ですよ」 「Archaiomel…
【雑感】 精神的にはまだOK、とまではいかないものの何とか生きています。 実際適応障害っぽいので、本当はもうさっさと退職まで休職して休養に努めるのが最適解っぽいのですが、何かそこまででもないかな~……と思って、普通に仕事をしてしまっております。とはいえ精神的負荷はやっぱりきつく、それが身体の面にも出ているかなあと。酒飲んでもすぐ酔っぱらって吐くし、過食じみた食べ方をして体重が増えまくるし、いろいろとダメな気がします。 とはいえ、仕事のことさえシャットアウトできれば何とかなってはいて、Youtubeも徐々に見続けられるようになり、本とかもようやく多少は読めるようになりました。仕事がある日の精神は…
(2024/4/24) 『日本怪異妖怪事典 中部』 高橋郁丸、毛利恵太、怪作戦テラ、朝里樹 笠間書院 2022/8/26 <井戸菊の谷の狒々> ・筆者命名。富山県中新川郡上市町伊折の話。 『三州奇談』巻之五に「異獣似鬼」として記されている。 この猅々は風雲を起こして風の中を飛行する。よく人を引き裂いて、投げ散らかして捨てるのだという。 昔、伊折村に源助という樵がいた。彼は大力で足も速く、二、三人の友と山で猟をして獣の肉を食おうと山に入ったところ、一日のうちに猿や狸などを70匹余り、刀を使わず拳で打ち殺してきたというほどの覇気の者であった。ある時、井戸菊の谷という所に樵たちが初めて入ろうとしたら…