春のもろもろの風に吹かれて舞い上がり、 ふと気が付くと、塵や埃が床やテーブルの上に うっすらと降り積もっています。 この小さな塵や埃のことを 「春塵しゅんじん(春の塵はるのちり・春埃はるぼこり)」 と言います。 塵や埃は年中あるのですが、 春になり雪や霜が解けた頃に、 強い風が吹くと 乾いた地面から塵や埃が舞い立つため、 この塵や埃は春の証(あかし)な訳です。 ところで春は空は晴れていても、 ぼんやりと霞のかかったような色を しています。 このような状態を 「春霞」(はるかすみ)と呼びます。 「春霞」は、植物の成長や春雨などにより、 大気中の水蒸気の量が増えて、 空気中の水分の上昇のために 微…