アンコール=ワット③ 寺院の境内にはあちこちでサルをみかける。この地域の遺跡ではよくみかける光景である。サルはヒンドゥー教では聖獣とされている。猿の王ハヌマーンは,ヒンドゥー聖典でもある『ラーマーヤナ』でラーマ王子を助ける重要なキャラクターとして描かれている。猿が人間に仕えるという話は,『西遊記』の孫悟空や日本の『桃太郎』などにも現れるが,これらの根には仏教というよりインド由来の宗教があるのではないか。アンコール=ワットのレリーフには『ラーマーヤナ』におけるサルの王の活躍もある。あるいはあのサルたちもまた参詣者たちなのかもしれない。 アンコール=ワットに住み着いているのはサルだけではない。コウ…