◆『羅陵王』佐藤史生 去年創元から出た『SFマンガ傑作選』(福井健太編)で遅ればせながら初めて読んで、ユニークかつ面白かったのと、twitterで言及されていて興味を持ったので買って読んでみた。どの作品も性差の難しい問題を繊細にくみとっているSF/ファンタジー作品ばかり。1980年代にこうした視点を有していたことに驚かされた。特に「タオピ」は(はっきりとは示されていないが)近未来が舞台で、日常と地続きの問題に焦点が合わせられており、今日こそ広く読まれるべき作品だろう。 ◆『ウルトラマンを創った男 金城哲夫の生涯』山田輝子 沖縄出身のシナリオライター、ウルトラマン>の誕生に大きく貢献した金城哲夫…