↑ 映画評論社。, パブリック・ドメイン 『道』――誰のせいにもできない悲しさの中で 道は、どこか寓話のような手触りをもった物語である。旅芸人のザンパノ(アンソニー・クイン)と、彼に連れられて旅をする少女ジェルソミーナ。そこに道化のイル・マットが加わり、三人の関係は静かに、しかし決定的に変化していく。 舞台はイタリア各地の道。だがこの映画には、不思議なほど「社会」が見えてこない。警官は登場するものの、国家や制度が物語に関わることはほとんどない。家族もまた、ジェルソミーナが売られることで最初から断ち切られている。 そのため、この作品には「誰のせい」と言えるものが存在しない。ザンパノの粗暴さも、ジ…