1990年代、カナダへ渡った韓国人シングルマザーのソヨンと息子ドンヒョン。人種差別やアイデンティティの葛藤に直面しながらも懸命に生きる二人の姿を描いた映画『Riceboy ライスボーイ』は、本作が二作目の長編監督作となるアンソニー・シムの半自伝的な作品だ。 本作で最も印象的なのは、浮遊するような独特のカメラワークと、物語の展開に合わせて変化する画面の横幅だ。なぜカメラは第三者のように母子を見守るのか? なぜ物語の舞台が韓国に移るとスクリーンは広がるのか? 本記事では、映画『Riceboy ライスボーイ』に隠された視覚的ギミックと、タイトルに込められた真意、そして日本の姥捨て山を想起させる「高麗…