→アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
今回はヨルシカの楽曲、レプリカントの歌詞より「神様なんて作品なんだから♪」というフレーズを取り上げました。この楽曲はフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」のオマージュであり、その部分はこちらの記事で取り上げています。 kotom0919.hatenablog.com アンドロイドは電気羊の夢を見るか？ 作者:フィリップ・Ｋ・ディック 早川書房 Amazon この作品では「マーサー教」という宗教が出てくるのですが、それが偽物であると作品の終盤で指摘されます。そこからのフレーズであると思うのですが、本当に神様は作品なのでしょうか。 神様は実態を持ちません。キリストやムハンマ…
フィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか？』を読んだ。それについて書く。 物語は妻との不和で幕を開ける。物語中に主人公と妻の関係性は徐々に改善されていき、最後は妻が夫に示す誠実な愛によって幕となる。 リックとイーランの関係の進展をもうすこし掘り下げてまとめると次のようになる。リックは序盤ではイーランと離婚してやろうかとすら考えるのだが、ミッドポイントであるルーバ・ラフトの殺害によってその態度が変化する。きっかけはアンドロイドへの憐れみを覚えたことだ。そのために彼は社会から与えられた仕事であるバウンティハンターへの自信を失くし、救いとして山羊を購入する。また、妻に自分の心境の…
アンドロイドは電気羊の夢をみるか？ フィリップ・K・ディック 印象的なタイトルです。この作品は映画「ブレードランナー」の原作本としても有名なようです。私は映画を見ていませんが…。 まずは簡単にあらすじを。 舞台は近未来。第三次世界大戦後、地球は核に汚染され、人類は火星への移住も進んでいた。だが地球にこのんで住み続けている人もいる。稀少になってしまった生きている動物を所有することがステータスとなっており、電気羊しか持っていない主人公リックは本物の動物を買うため懸賞金を目当てにある仕事を引き受ける。 それは火星から逃亡してきたアンドロイド8人を処分すること。すでに三体は同僚が始末していたが、途中で…
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