イコンの金には、主に三種類の技法があります。 一つは、広い面積に金箔を貼るための技法で、ウォーターギルディングと呼ばれます。膠水で薄めたボーロと呼ばれる下地材を支持体の石膏の上に塗布し、しっかりと磨き上げたのちに、水を塗布しながら金箔を貼る方法。広い面積を箔貼りするには、吐息で飛んでいってしまうくらい繊細な8センチ四方ほどの金箔を正確に配置し、瑪瑙で磨く作業が必要で、高い技術と経験が必要です。像を描く前に必要な作業です。 二つ目は、アーシストと呼ばれる細い繊細な光の線を表現をするための技法で、ミッショーネと呼ばれます。こちらは絵画作業がほぼ完成した後に行います。ミッショーネ技法にはアクアミッシ…