ルキノ・ヴィスコンティの映画「山猫」では、イタリア統一戦争をきっかけとして、没落し、消滅していく貴族の社会と、貴族に変わって台頭していくであろう新しい世代が、交錯する時代を描く。没落していく貴族世界の代表をバート・ランカスターが、新しく台頭していく世界の代表をアラン・ドロンがそれぞれ演じる。アメリカとフランスの2大スターの華麗な共演が観ることのできる映画。もっとも、アラン・ドロンはこの時のギャラがバート・ランカスターに比べて低い、ということでヴィスコンティにクレームをしたところ、以後、ヴィスコンティとドロンは不仲になってしまった、ということらしい。同じくヴィスコンティの映画「若者のすべて」で、…