イラク戦争下の米国の、実話をもとにしたインテリジェンス系サスペンスからの、圧倒的政治権力への抵抗に転じた夫婦の物語。 事態が三転四転ほどして、考えも感情もぐわーっと次々に別の所に持っていかれた。確かに傑作。 ここでは、どんな具合いで感想が転じたのか整理しておこう。 最初は、イラクへの大量破壊兵器の有無云々から米国が「開戦」に踏み切るまでは、当時の情勢とか、自分自身のスタンスなどを緩く想起していた。 ・イラク戦当時は、「日本」、というか当時小泉政権側に立った物の見方をしていた。 米ブッシュ政権の強弁に無理がありそうとは感じたが、査察の精細な過程にまで興味は寄せてなかった。 ・ISISは、イラク戦…