楽器演奏中における相互作用。 相手の音に反応し合い、それによって個々を高めあい、全体を活性化させる音楽的会話。 ジャムセッションやインプロビゼーション→アドリブに比重を置く音楽ではもちろん、全ての楽曲に存在する必要不可欠な要素。 周りの音をよく聴いて反応することによって、(1)周りを聴く楽しみ、(2)反応出来た楽しみ、(3)相手も返してくれる楽しみが演奏者全体で高まり、好循環が生まれる。
ジャズの世界ではよく、即興での音のやりとりを”会話”にたとえられます。 しかし、僕にはそれらが全然会話しているように見えません。 そもそも、ジャズの世界で言われる会話とは、現代では記号と記号を合わせること、という意味でしか使われていないようです。 例えば、ソロイストがあるスケールを弾いたときにすかさず伴奏者がそれに見合ったコードをつけたり、特徴的なリズムが出たときにそれに合わせて合いの手を入れたり……。 そういった記号の応酬を、現代ジャズでは会話であるとされるのです。 しかし、僕には――そして恐らく多くの観客にも――それらが会話には見えません。 なぜなら、行き交っているのは記号だけで、肝心の人…
ランキング参加中音楽 ジャズをやる人なら、インタープレイという言葉を耳にしたことがあるかと思います。 まずは語義から。 interplay<相互作用> この場合のplayは、特に楽器を演奏することとは関係ないようです。 また、即興とも特に関係ないようです。 語義からすると、「インタープレイ」とは、『相互に作用すること』であると考えられますが、では、いったい「何が」「どのように」相互に作用することが「インタープレイ」であるのか? 僕はジャズをみっちりやってきた人間ですが、やはりこれも――脱力と同じで――具体的な話は誰からも聞いたことはありませんでした。 なので、ここで改めて考察してみたいと思いま…
オランダ人アーティストEelco Topperによるソロ・プロジェクト、Felbmの2018年のミニアルバムからの曲は、ピアノの旋律がメインの新感覚メロウジャズ・インストルメンタルミュージックです。 open.spotify.com ドイツのFramesはロック寄りのニューエイジミュージックと言われていますが、この曲はピアノとコントラバスがメインのため、どちらかというとクラシック寄りと言った方が良いと思います。それと旋律の美しさも特筆できるレベルです。 open.spotify.com スウェーデンのジャズピアニスト、Joel Lyssaridesによる昨年発表のピアノトリオ作品から。北欧ジャ…
新しい電子書籍を購入 鉄の結界 - 雪だるま軍曹の部屋 妖精の本 今回dmmで新しい電子書籍を購入しました 妖精・精霊がよくわかる本 と言うタイトルの本です 妖精・精霊がよくわかる本 作者:クリエイティブ・スイート PHP研究所 Amazon まだしっかりと読んでませんがとても興味深い本です 世界中の妖精や精霊に関する情報を知ることが出きるのはワクワクしますo(^o^)o 今後もよろしくお願いいたします かごめかごめ - 雪だるま軍曹の部屋 まじない秘法 - 雪だるま軍曹の部屋 妖精の誕生 フェアリー神話学 ファンタジー&不思議の世界 (現代教養文庫ライブラリー) 作者:トマス・カイトリー イ…
ボルチモアを拠点に活躍するギタリストの初リーダー作 ビカミング / スキップ・グラッソ 2023年2月13日付JazzWeekチャートで46位に顔を出してきたのだが、聞き覚えがない名前なので、調べてみたらこれが初のリーダー作とのこと。 スキップ・グラッソはメリーランド州ボルチモアを拠点とするギタリストで、2021年にグラッソ・ラヴィータ・ジャズ・アンサンブル名義でアルバム『Jagged Spaces』をリリース。 これがJazzWeekで33位にランクインして注目を集めたらしい(私は聞き逃していた...)。 本作はカルテット編成での録音で、全8曲すべてがオリジナル。 スイングあり、サンバあり、…
「かける」で書ける? 今週のお題「かける」 ほんともうね、英語関連での記事が書けなくなってきました。 例によって詳細は申せませぬが、このところちょいちょい食べている博多うどんや、博多周辺の食べ物などにまつわる話。 書けるのはこの手の話題だけ。食べられるのはお前だけ…。©ジョージ秋山 と言うことで、この世の安寧が瓦解する危うき予感を感じつつも、so far、食べたいものを食べて生きている私なのであります。パンク! (WARNING) 長いよ!!w 「かける」で書ける? 千葉県八千代市で博多を満喫 メガセンタートライアル八千代店 うどんウエスト八千代台店で激安もつ鍋 博多うどん頌(改2 オレ的博多…
今回ご紹介するアルバムは1969年の01月30日、02月03,04,05,11日、03月11日と3ヶ月に渡り録音された、ビル・エヴァンス(Bill Evans)としてはかなり刺激的な演奏を収めたアルバム「Bill Evans With Jeremy Steig - What's New (Verve V6-8777)」です。 収録曲の中では、ビル・エヴァンス(Bill Evans)がピアノトリオで歴史的名演を残す「枯葉(Autumn Leaves)」と、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)のバンドで、決定的名演の残した「So What」の再演が一番の聴き処かな、と思われます。 ビル・…
ビル・エヴァンス(Bill Evans)が1962年07月16日、17日の二日をかけ、クインテット編成で録音したアルバムが「Interplay (Riverside RM-445/RS-9445)」です。 演奏メンバーはビル・エヴァンス(Bill Evans)の他に、ベースのパーシー・ヒース(Percy Heath)、ドラムスのフィリー・ジョー・ジョーンズ(Philly Joe Jones)というピアノ・トリオ。 裏ジャケットは「Discogs」からお借りしました。 そこにトランペットのフレディ・ハバード(Freddie Hubbard)、ギターのジム・ホール(Jim Hall)を加えたクイン…
ピアノのビル・エヴァンス(Bill Evans)が、ベースのスコット・ラファロ(Scott LaFaro)、ドラムスのポール・モチアン(Paul Motian)と結成した革新的なピアノ・トリオ。 ベースがリズムキープという役割を超え、ピアノと対等に自由な動き(ソロ)をすることで、お互いに刺激を与え合うという演奏スタイルは、バド・パウエル(Bud Powell)を始祖とし、ハード・バップ時代まで続いたピアノ、ベース、ドラムという編成のピアノ・トリオの演奏スタイルを根底から揺るがす、革新的なアイデアであったと思われます。 ただ、ベースがリズム・キープにこだわらないという事は、自由な音空間を作り出す…
ピアノのビル・エヴァンス(Bill Evans)が、ベースのスコット・ラファロ(Scott LaFaro)、ドラムスのポール・モチアン(Paul Motian)と結成したピアノ・トリオは、それまでのベースとピアノがソロ以外の時はリズムキープに徹するという暗黙の了解を打ち破り、演奏の全編で「ベースがちょっかい(笑)を出してかまわない」という慣例を作り出しました。 演奏中におけるビル・エヴァンス(Bill Evans)とスコット・ラファロ(Scott LaFaro)の丁々発止なやりとりは「インタープレイ」などと呼ばれ、1961年06月25日に「Village Vanguard」で収録されたライブ録…
藤井郷子トリオ 『トレース ア リバー』 Satoko Fujii Trio Trace A River CD: Libra Records 203-020 (2008年) 定価¥2,500/税抜価格¥2,381 Made in Japan 帯文: 「藤井郷子、マーク・ドレッサー、ジム・ブラックのさらに深みを増したインタープレイ 結成12年目にして、より新しく力強い藤井郷子トリオ」 Satoko Fujii Trio Satoko Fujii - piano Mark Dresser - bass Jim Black - drums 1) Trace A River 12:40 2) Take…
※歌がなくても魅力的!HM/HRインストゥルメンタルの世界を紹介します。 イギリスのロック・ギタリスト、 ジェフ・ベック(Jeff Beck)が、1976年にリリースしたソロ名義としては3枚目のアルバム『Wired』の7曲目に収録。 先週から今週にかけては、ジェフ・ベックを追悼して、ストリーミングで聴ける楽曲をいくつかご紹介していきます。 昨日取り上げた『Blow by Blow』と並ぶジェフの代表作が、この『Wired』ですよね。同じジョージ・マーティンのプロデュースで翌年に続けざまに発売されたこともあり、姉妹作的な位置づけともいえますが、よりジャズ・フュージョン色を強める一方、ロック色もよ…
いやー、今日夕方に投稿したら、今ちょっとパソコンの調子が悪くて、投稿と引き戻しを繰り返してしまい、せっかく何人かの方からスター付けていただいたのに消えてしまいました。まことに申し訳ありません。 では、改めて再投稿。 学習記録の年報を書く機運が高まるまで、しばらく投稿しない予定だったけど、ジェフ・ベックが亡くなったのがショックだったのでつい書いてしまった。ついでに下書き放出。 (WARNING) 長いよ!!w ジェフ・ベックと3大ギタリストの話 最強のテキストブラウザはこれだ! Firefox Nightly で画像非表示 「本当に画像が非表示になるだけ」なのが良い👍 今後の検証について ことほ…
カッティン・ルーズ / ダグ・レイニー Cuttin' Loose SteepleChase Amazon 70年代後半に登場したモダンジャズ・ギターの雄 ダグ・レイニーは1956年、ニューヨーク生まれ。 父のジミー・レイニーも有名なジャズギタリストで、一緒にツアーやレコーディングを行っている。 本作は、リーダーアルバムとしては2作目。 父親はやや渋めの落ち着いた演奏が持ち味だが、ダグは同じことをやってもしょうがないと思ったのか、パッショネイトにグイグイ押しまくるタイプ。 フュージョンが台頭してきた時代だが、正統のモダンジャズ・ギターで真っ向勝負している。 ベルント・ローゼングレンのテナーも素…
今年も残すところ一週間と少し。 2022年にIT界隈で何が一番盛り上がったかといえば、やっぱりStable DiffusionやDall-Eなど拡散モデルによる生成AIじゃないだろうか。 いま注目を浴びているのは”画像”だが、拡散モデルは生成用の機械学習モデルなので、当然他領域の生成にも使われる。 そんな中Stable DifussionをリリースしたStability.AIが9月、「音」の領域で新たな生成AI「HarimonAI」を発表した。www.harmonai.org いよいよこれは音楽生成AIが面白くなるぞと思い、今の段階で楽曲生成AIがどのくらいできるか試そう、そして実際に楽曲を作…
August 2001 Keith Jarrett: Acoustic Pianist of the Year By Ted Panken 2001年8月 キース・ジャレット:アコースティックピアニスト賞受賞 テッド・パンケン “Jazz may be the only art form that asks the player—not the conductor, not any detached entities from the actual playing—to find out who he is and then decide if it’s good enough to spea…
先週のNHK-FMジャズ・トゥナイト(大友良英)の特集は「 篠田昌已を知っていますか?」。生誕日、命日が近い、ということだろう。 「 篠田昌已を知っていますか?」には、「知っている」となるのだけど、それは「知っていること」なのだどうか。間違いなく、本当のところは「知らない」のだ。 篠田昌已は同世代(少し年長)で、熱心に「ジャズ周縁」を聴いていた頃は「じゃがたら」に居たのではないか。じゃがたらを聴いて、ファンク時代のマイルスを転化したような異様なエネルギーのホーン・セクションに驚いたが、個人名までは認識していなかった。 数年前に、その存在が気になって一通りCDを集めたが、すっと受容できない感覚が…