《ヴィクトリア朝④》 ヴィクトリア女王が君臨した1837年から1901年は、概ねイギリスがあらゆる面で発展し、世界のリーダーたる地位を築きました。その礎えとなったのが、それに先立つ選挙法の改正です。1830年の総選挙では、トーリー党が破れ、その長期政権が崩れてウィッグ党が政権を握ったことは前々回述べました。ウィッグ党は労働階級と新興市民階級の支持を受けて、翌1831年には選挙法改正法案を上程、さらに翌年には議会を通過させました。その結果、より多くの人々が新規に選挙権を獲得し、このことは、従来の支配階級に中産階級及び労働者階級の一部が加わったことを意味します。新興ブルジョアジーの台頭です。さらに…