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映画『イン・ザ・カット』 IN THE CUT 2003年アメリカ映画
第16回東京国際映画祭 特別招待作品。
メグ・ライアンがヌードも披露することを辞さずに挑んだ、エロティック・サスペンス、というのが、一般的な評であろうか。「イン・ザ・カット」とは女性器を語源とし、転じて、秘密の部分、安全な隠れ場所を意味する。また、ギャンブラーが他人のカードを盗み見るときに使う言葉でもあるらしい。
大学文学教授(メグ・ライアン)が、殺人事件に巻きこまれ、それを追う刑事と恋に落ちるが、その刑事が犯人なのではないかと疑い始める・・・。
という内容であるが、実際はこれは「観客をはらはらさせるためのサスペンス映画」ではなく、「サスペンスの体裁をとったフェミニズム映画」である。登場する男性たちの女性への認識をよく見極めてみれば、おのずと犯人は知れてしまうのだ。サスペンスとしてではなく、「ザ・ピアノ」にも流れる「フェミニズム」の流れとしてご覧になることのほうをお勧めする。