オーストリア、ウィーンにある歌劇場。Wiener Staatsoper オーストリア=ハンガリー帝国(当時)の首都ウィーンに創立したオペラハウス。1920年まではウィーン宮廷歌劇場と呼ばれていた。劇場は1869年に建設されたが、1945年、空爆により焼失。のち、1955年に再建された。 専属オーケストラであるウィーン国立歌劇場管弦楽団は、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の母体である。
Two Worlds of Music Date of first publication:_ 1946 Author:_ Berta Geissmar (1892-1949) ナチスと戦争~2人の指揮者と共に フルトヴェングラーとビーチャムを支え続けたマネージャー 初版:1946年 著者:ベルタ・ガイスマー NEW YORK Creative Age Press, Inc. COPYRIGHT 1946 BY BERTA GEISSMAR https://www.fadedpage.com/showbook.php?pid=20210405 本拙訳の原本はこちらからどうぞ CHAPTER S…
NHK-BS(4K)プレミアムシアターが放映したウィーン国立歌劇場の「トゥーランドット」。 2023年12月にプレミエとなった公演のライブ収録。アスミク・グリゴリアン、ヨナス・カウフマンというスター歌手がキャストに名を連ねたことから、シーズン・プログラムの発表段階から大きな話題になった注目公演。チケットはこの第一キャストが出演した全公演が早々に完売。まさに、同劇場23-24シーズンのハイライトだったと言えよう。 実際観てみると、これは今最も旬で、なおかつ最先鋭のプロダクションであった。 あのさぁ・・・。だからこういうのを日本に持って来いっつうんだよ。バカの一つ覚えじゃなくってさ。こういうのが、…
来日中のロイヤル・オペラ・ハウス公演を主催している日本舞台芸術振興会NBSが、来年のウィーン国立歌劇場の来日公演を速報で発表した。時期は2025年10月。演目は「ばらの騎士」と「フィガロの結婚」だそうだ。 2021年に来日の予定だったがコロナで中止となり、今回9年ぶりの開催実現ということで、待望のニュースに心が躍ったファンの方も決して少なくないに違いない。 残念ながら私は、その演目を見てがっかり、うなだれてしまった。また「ばら」だよ。また「フィガロ」だよ。やれやれ・・・。 「ウィーンだったら『ばらの騎士』でしょ」、「ウィーンだったら『フィガロの結婚』でしょ」みたいな、安易なド定番の押し付け。「…
Google翻訳で恐縮ですが、2002年から小澤征爾氏が音楽監督を務めたウィーン国立歌劇場の追悼文がありましたので、勝手ながら掲載させていただきます。『オイゲン・オネーギン』とか慣用的な表現と違う箇所がありますが手は加えておりません。 小澤さんのウィーン国立歌劇場就任が発表された年でしたか、12月くらいに歌劇場のスケジュールにあった小澤さん指揮のヴェルディ『エルナーニ』のチケットが・・確か取れずに、日程を変更してウィーン他へ行ったことがありました。 そこで2002年の就任後に再訪しようと考えていたのですが、その前年から猫を飼い始めてしまい、うかうか旅行に出かけられなくなった経緯があります。今か…
マルティン・シュレプファー振付。 またシェイクスピアではないのにごめんなさいですが、ウィーン国立歌劇場バレエの『眠りの森の美女』が一寸『薔薇王』『薔薇騎士』っぽくて、紹介+感想記事を急いで書きました。 配信は終了しましたが、11月2日のワールド・バレエ・デイに抜粋場面が配信されるようです。 Wiener Staatsballett - World Ballet Day 2022 - YouTube trailerもできていました。 www.youtube.com ざっくりの見どころ あまりネタバレでないアピールポイントを先に書きますと、以下の感じです。 オーロラ姫の親の国王夫妻が若くて見せ場が…
1990年11月24日 ウィーン国立歌劇場プッチーニ ラ・ボエーム指揮 シルヴィオ・ヴァルヴィーゾ演出 フランコ・ゼッフィレッリルイス・リマ(ロドルフォ)、ジョアンナ・ボロウスカ(ミミ)、パトリシア・ワイゼ(ムゼッタ)、ゲオルグ・ティッヒ(マルチェッロ)、マンフレート・ヘム(ショナール)、ゴラン・シミッチ(コルリーネ) 他 人気演目、初心者向けの定番、「ラ・ボエーム」。もし今なら、わざわざ海外に行ってまで観ようとは、決して思わない。そもそも「これをやってりゃ、お客は喜ぶし、安泰」とばかりに軽々しく上演目に取り上げようとする風潮が私は嫌いだから、「椿姫」と「ボエーム」は基本観ない。海外旅行計画の…
ウィーン・フィル博覧強記の知人から「このご時世でそちらのお客さんの入り具合はどうですか?」という質問があった。そう言われるまで余り気にしていなかったが、やはりコロナ禍前とは少し違うのかも知れない。私が比較できるのは前回2017年のGWだが、あの時はどの公演も満席だったと思う。 まず結果からいうと、今回Musikvereinの2公演(ウィーン・ジュネスオケとティーレマン/ウィーン・フィル)はおそらく満席。Staatsoperの2公演(「トリスタンとイゾルデ」と「ラインの黄金」)とVolksoperの1公演(「こうもり」)も8割は行っていたと思う。4月の半ばにマスクなどの制限が解除されたばかりで(…
今回の旅の最後は「ラインの黄金(ワーグナー)」。2017年のGWに来た時も「指輪」のチクルスの最中で、「ラインの黄金」と「ワルキューレ」を観ている。今シーズンもこの日が皮切りでチクルスが始まる。 「トリスタンとイゾルデ」の新演出には辟易(というより憤慨)したが、今回は心配していなかった。演出のスヴェン-エリック・ベクトルフは私にはなじみの演出家で、2014年(ザルツブルク)に「ドン・ジョバンニ」、2015年(ザルツブルク)に「フィガロの結婚」、2017年にはウィーンで「ラインの黄金」「ワルキューレ」を観ていて、どれも面白かった。時代設定は変えていたり、抽象化しているが、過剰な演出はなく、歌と演…
この旅の最初のところに「キャンセルする踏ん切りも決行する覚悟もあやふやなままに出て来た」と書いたけれど、それを裏書きするように周りの人間には、ほぼ誰にもこの旅行のことは何も言わなかった。唯一の例外はウィーン・フィルについては博覧強記の知人。 何か土産物の希望があるか尋ねたところ「来シーズンのシュターツオパーとフォルクスオパーのプログラムブックが良い」というので、探してみた。 来シーズンのスケジュールは、フォルクスオパーは少し前に発表になっていたが、シュターツオパーの発表は丁度この旅行中の4月30日だった。そしてシュターツオパーのスケジュール・ブックは翌日5月1日の「トリスタンとイゾルデ」の公演…
「トリスタンとイゾルデ」を全編、しかも生で見聞きするのは初めてだ。大体第1幕への前奏曲だけを聞いて、知っているつもりなのが怖い。 主役の2人はともに地元オーストリア生まれ。とにかく質量ともに膨大なそれぞれの役を歌い切ったという感じ。私にはそれだけでも賞賛に値する。(とりわけ第2幕!) イゾルデ役のMartina Serafinは「ばらの騎士」の元帥夫人も当り役で、昨年のオンライン公演(シュターツオパー)でも演じていたし、中止になってしまった来日公演でもその役を歌う筈だった。機会があれば、「ばらの騎士」もぜひ生で観てみたい。 音楽監督のフィリップ・ジョルダンは今回初めて観た。見た目通りの端正な指…