ボブ・ディランの若き日々を描いた映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』。 1965年のニューポート・フォークフェスティバルで、彼がバンドをバックにエレキギターを抱えて歌ったときのことにフォーカスがあてられる。 昔、ボブ・ディランの伝記小説を読んだことを思い出した。たぶんこの本。サイ・リバコブ著『ボブ・ディラン』(角川文庫) この本も、ニューポート・フォークフェスティバルで、"ロック”を演奏するボブ・ディランが、観客から罵声を浴びるエピソードで終わっていたような気がする。 映画では、フォーク演奏者の立場が損なわれるのを恐れ、うるさいロックを子供だましの音楽だとあざける主催者サイ…