今回は「桃」をテーマに、日本の古代史を探っていく。まずは桃の実の遺跡と神秘思想の関係性からはじまり、そして桃太郎伝説の真相に迫る。次の流れで紹介してく。 ・纒向遺跡で見つかった桃の種・最古の桃・不老長寿伝説の桃、蟠桃(ばんとう)・不老不死と神秘主義・道家と道教の違い・徐福と仙人・桃太郎伝説・温羅王子と城壁としてのウル・鬼の釜・吉備と造山古墳・吉備地方におけるたたら製鉄 ■纒向遺跡で見つかった桃の種2009年、奈良県桜井市の纒向遺跡で、3世紀前半の大型建物跡の近くから「桃の種」が大量に見つかった。桃は放射性炭素年代測定法により、西暦135~230年のものと判定された。その量は2千個を超す。併せて…