ベルリン映画祭が2024年2月15日から25日にかけて開催された。 開催前、noteに「ベルリン映画祭2024予習ブログ」と題した文章を書いた。要約すると、ベルリン映画祭がイスラエル政府によるガザへの過剰攻撃を非難していない姿勢に対して表現者が異を唱え、参加をボイコットする作品も現れた状況のなか、その「ベルリン映画祭」とは誰なのかを問うことを通じ、ベルリンはジレンマに陥っているだろうと想像し、とにかく2024年のベルリンは揺れるだろうという内容だ。 そして、映画祭に実際に参加してみて、どうやら自分はナイーヴであったようだと感じてしまった。というのも、ベルリン映画祭は確固たる姿勢を示せないであろ…