その後も学生たちと『プロ倫』を読み続けている。ちょうど第二章に入ったところで、いよいよ禁欲的プロテスタンティズムの分析に入るところだ。 この本を読みながらつくづく思うのは、欧米の学問にはキリスト教の知識が必要不可欠ということ。宗教改革とカトリック/プロテスタントの分裂、ルターやカルヴァンくらいまでの知識は誰でも持っているだろうが、敬虔派、パプティスト、メソジスト、分離派、クエーカーなどなど諸宗派の違いについては、キリスト教に普段馴染みのない人にはなかなかピンとこない。それらの諸宗派の教義まで理解しようとすれば(『プロ倫』を読むなら当然そこまで理解しなければ意味がない)、キリスト教神学についての…